「年収の壁」対策 企業側を支援する助成金

 以前に「賃上げのジレンマ」のお題で、時給1,500円に関するブログを発信させて頂きました。働く人の賃金がアップする一方で、「年収106万円の壁」「130万円の壁」を超えないように就業時間を調整する人も増えています。また、企業側も、今まで社会保険料を負担せずに済んでいた方への負担が新たに発生することは経営上のリスクとなっており、人手不足解消とのジレンマを抱えています。しかし、もっと大きな枠組で考えると、現在の年金制度などの歪を改善してゆく上では、この問題は「通過点の1つ」として捉え、前向きに対処すべきとするのは詭弁でしょうか。厚生労働省が扱う「キャリアアップ助成金」の中の「社会保険適用時処遇改善コース」は、企業側(個人事業主含む)が新たに社会保険加入対象となる労働者の方に「社会保険適用促進手当等」を追加支給したり、週所定労働時間の延長を行った労働者に「所定の賃金増額」を行った場合、労働者1人につき「最大50万円」の助成を行っています。
(11月29日現在で18,000件強の事業者計画届が受理されています)
このような制度をうまく活用しながら、労働者、事業者双方がwin winとなれば、日本はもっと良くなると思っています。なお、助成金が適用されるには一定の条件がございますので、詳しくは厚生労働省のホームページ「キャリアアップ助成金(社会保険適用時処遇改善コース)」をご覧ください。<キャリアアップ助成金(社会保険適用時処遇改善コース)|厚生労働省