「新卒採用の新たな切り口」となるか?
先日の一般紙に、某ビジネスウェア事業を展開する企業が、新卒者の採用の新たな切り口として奨学金の返済を支援することを発表していた。入社した翌年から年1回12万円、最大5年で60万円を支援するようだ。人手不足が深刻な時代に、新たな採用の切り口としてはとても面白い取組みである。狙いは新卒採用に留まらず、採用後の社員定着率を上げることにもあるようだ。現代は入社3年以内の退職率が3割を超える時代、企業としてはせっかく苦労して採用した社員がすぐに転職してしまうリスクを常に抱えている。そこに着目し、支援期間を5年とすることで社員の定着を狙っていると思われる。奨学金を利用し、アルバイトもしながら苦労して大学を卒業する学生にとっては、就職後から始まる奨学金の返済がけっこうな負担となっている。今回の取り組みは、人手不足が深刻な企業にとっては大変興味深い取組みではないだろうか?